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一次試験合格体験記

(内容は基本的に99年11月当時のものです)


オレの第一次用戦場一覧
・大原簿記学校 中小企業診断士一次総合コース
・@nifty内、フォーラム「FLICS」の2番会議室 通称CUG
弱小企業診断士勉強会
これらの場でモマれたオレは生き残ったのである。

受験当時のオレ一覧
・年齢:27歳(98年3月当時)
・職業:某メーカーの営業マン。
・動機:なんか今の会社ヤバイんぢゃない?
要するに不況につられて資格をあさりはじめた、ありがちな男なのである。

 なお、この体験記はニフティサーブ・フォーラムFLICS用に作成したものの転載+修正である。つまりFLICSで既に常識となっていることについては、イチイチ記述してないのである。
 だから知らないヒトには読みにくいことウケあいである。申し訳ないが、この体験記を読むヒトビトはほとんどいないと想像してるのであまり手直ししてないのである。
 また、生意気な言葉使いから急に丁寧語になってたりする。それは誰も読んでるわけあるまいと思いつつ、でも読んでてほしいと希望を捨てずにチョコチョコ手直ししてるからである。人間、矛盾を抱え生きているのである。そんなもんである。
 受験を考え読みにきた少数のヒトビト、読みにくくてごめんなさい。

98年3月
中小企業診断士受験決意!
 となるとマズは情報収集。だってなんにも知らないんだもん。
 まだこのころはインターネットは今(2000年)ほどでもなかった。コンピュータネットワークといえばインターネットでなくパソコン通信。で、入会済みだったニフティサーブで探してみると、やっぱりあった中小企業診断士をテーマにしてる会議室。そこはニフティには珍しく、許可制をとっており、黙っていてはログが読めない。ちゅーわけで、鼻息フンフン鳴らしながらFLICS2番会議室(通称CUG。以降CUGと表記)に参加申込みいたしました。
 ニフティサーブというのはナカナカ便利な場所でして、情報量・質とも相当のモノである。今(2000年)はインターネット中心の世の中だが、インターネットは情報が分散しすぎの傾向が強い。それに比べるとニフティサーブはテーマに応じてヒトビトが集まるので、情報は集積する方向へ向かうのであった。インターネットと違って、多少の金額を払わねばニフティには参加できないが、目的が明確ならばその価値はあると思う。
 そこには過去のナニモノかの合格体験記がある。それをダウンロードし、そこに書かれてあった参考書を数冊購入。しかし、今からでは間に合わないとビビり、決意放棄を決意。来年度からじっくりやろーとCUGを無目的に眺めるだけとなりました。当初は試験がいつなのか、何を勉強するのか、といった事すら知りませんでした。結局、夏が過ぎるまで予備校情報なんぞを集めつつ、のほほ〜んと遊んでました。
 勉強するに当たり、スタート時期をこだわる必要はありません。どうせ試験前になると時間ない〜と騒ぐ事になりますので、思い立ったらすぐやりましょう。

☆こんな部門があるのだ

 部門は大きく三つあり、情報は二つに分かれる。
  商業部門
  情報(商業)部門
  情報(工業)部門
  鉱工業部門

 一次試験科目(情報-商業-部門)。部分合格ナシ。一発合格が必要デス。
  <共通科目>
  ・経営基本管理
  ・販売管理
  ・労務管理
  ・財務管理
  <専門科目>
  ・情報技術に関する基礎的知識
  ・経営情報管理
  ・販売・流通情報システム
  ・情報に関する経済的知識

☆ボクが情報(商)を選んだわけ
 文系出身・会社は情報産業とは全くの無関係・しかも営業なのに 情報(商)を選択しました。理由は、情報分野に興味があったからという単純なもの。それと、初級シスアド程度の知識で対応できると資格紹介の本に書いてあったのも影響しました(といっても、シスアドは受けた事ありません。シスアドの参考書を立ち読みしたら、勉強すればいけるんじゃん?と感じたというだけです)。また、BASICはエクセルのVBAを趣味でちょっとやってたので、なんとかなるかぁと感じてました。まったくもってお気楽気分でした。それとFLICSで情報と関係ない仕事やってるけど受かったよ!という麗しの某嬢からのレスがついたことも大きく影響しております。
 だけど、試験日が迫ると情報を選んだ事を後悔しだしてました。自慢じゃないですが弱小企業診断士勉強会(以下、弱小)では、情報分野に関する実力はダントツの最下位です。他の方が財務等に時間を割いてるのに、僕は情報専門科目に時間を割かざるを得ませんでした。一人取り残された気がしたのは正直なところです。


■弱小勉強会!新年度開催もうすぐ!!■


98年10月
 CUGで再受験宣言!鼻息フンガフンガ鳴らしながら、大原簿記学校に通いはじめました。意志薄弱な私は、物事を続ける事が出来ません。だから通信は考慮外とし、複数の通学校を比較。大原を選んだ決め手は授業コマ数が多かったのと価格が安かったからです。例え今年不合格であっても、僕はまた大原を選択してたと思います。良いところでした。

☆予備校ノ選び方
 通学ならば、とにかく通いやすさを重視するのがよいと思います。いろんな人の話しを聞いてると、授業内容はどこも似たり寄ったり。それよりもキチンと続ける事が重要です。大原に週二回平日夜間に通っていたのですが、回を重ねるごとに出席者が減ってくるんですよねー。

☆大原のテキスト
 大原のテキストは他社のより薄いようです。もの足りないと言えなくはないのですが、よくぞ絞り込んだという気持ちが強いです。とにかくやりはじめたら際限ないですから、欲張りすぎは失敗のもとだと思います。


■弱小勉強会!えっ、○○も勉強するなんて!!■


98年12月
 弱小勉強会へ参加!緊張のあまり鼻孔をヒクヒクさせつつ、ドアをくぐりました。この頃は、大原で経営基本管理・販売管理が既に終了しており、勉強会で行われる内容に、物足りなさを感じていたのは事実です。また、大原で学んだ事以外は無理に覚える必要ないという考えもあって、ちょっと余裕かましていました。いかんですね。懺悔します。

☆場の位置づけ
 これで僕の参加した各種勉強の場が出そろいました。それぞれの特徴を纏めてみます。

大原簿記学校(情報 平日夜コース)
 全ての柱となりました。効率的な知識・教材・資料の獲得、またペースメーカーとして最適です。とにかく通い続ける、分からない事は講義終了後等に積極的に質問する、これがポイントです。講師と一対一で質問すると、親しみも出てきますし、次回も来よって気になりますし。質問ばっかしてたおかげで、ある講師の方は名前も覚えてくれました。合格を知らせに行ったら一緒に喜んでくれ、なかなかフレンドリーで良い所でした。いずれにしろ、僕が合格した最大の要因です。

弱小勉強会
 仲間がいるので、モチベーション維持に最適です。また特に情報分野に関しては、こちらでいろいろ教えてもらえました。大原でも、講義終了後にいろいろ質問しましたが、モノによっては弱小の方が良い情報が手に入ります。なんたってその道のプロって方がごろごろしてますので。また、大原は正直いって少し甘いんじゃないかって思う時がありました。特に白書の取扱いが低めに設定されており、「分厚いし、どこから出るかわからない、出てもアンケートの順位等細かい事を覚えてなきゃいけない白書より、テキストの基礎的な事項を学ぶ方が重要」というスタンスでした(但し、これは初学者コースだからだったようです。上級者コースでは重要という位置づけみたいです)。弱小では早くから白書の重要性を聞いていたので、何とか対応できました。こういった勉強方針の微調整が出来たのは、ホント良かったと思ってます。さらにロジックツリーの話しが聞けたり、酒飲んでアホな話しをしたり、幅を持たす事ができました。ホントにみんなありがとねー。ホントに感謝してんだよー。

CUG
 分からない事は、ココにほおり込めば必ず解答が返ってくる生きた辞典・・・ちょっと生意気な書き方ですが、あえてそう表現いたします。考えてみれば、ものすごいことですよ、これは。向上心のある方ばかりで、語り口はマイルドでも、ものすごいパワフル。あぁ、スバラシキCUGの世界。同じ受験生の解答を拝見するなんて普通できません。でも、ここではそれが可能です。また皆な中小企業診断士の視点でモノを語ってくれるのですごく助かります。詳しく解説して頂いてるときでも、ここから先は覚える必要ありませんが・・・なんて注釈いれてくれたり。普通の辞書や辞典ではこうはいきませんよね。さらに単に情報だけが手に入るのではありません。人的ネットワークがこれまたすばらしい。うぉぉ、アウトスタンディングなCUGの世界。のほほんと過ごしてるだけでは知り合うことの出来ない方々と話ができ、ほんとに貴重な世界です。TAKEばかりでごめんねー、僕ももっとがんばるよー。(注:CUGはGIVE & TAKE をモットーに運営されているのです。ボクは頂戴ばかりでした。)


■エッ!勉強の仕方がわからない?−−>ココをクリック!弱小勉強会


99年10〜3月
 てってーてきにインプット!鼻頭に汗をカキカキ勉強してました。10月から大原に通いはじめましたが、3月で講義は8科目終了します。ここまでがいわゆるインプット時期です。僕のインプットはCUGでも勧める方の多いカードにて行いました。講義で重要だと言われたところを自分なりに纏め、穴埋め形式でカードの表に書き、裏には穴埋めの答を記入しました。カードはシャツの胸ポケットに入る程度の小さ目なものを使いました。こうすると混んでる電車の中でも、さっと手にとることが出来ます。カード化に際し僕が気を付けたのは、テキストや問題集の丸写しをしないという事です。僕の場合、丸写しの作業をしちゃうと、機械的になってしまって、頭に定着しにくいのです。だから纏めるという作業を間に挟むようにしました。そんなわけでカードの表はワンポイントのフローチャートになってたり、図が書いてあったり、問題形式だったり様々です。結局、カードの全ては覚えられませんでしたが、最後までこれを続けました。


■CUG入会締め切りはまだまだ!君も急げ!走れ! ■


99年4月
 アウトプット時期の始まり!大原では直前答案練習なる模試形式の授業が始まりました。実はここでショッキングな出来事があったのです。上述したように、大原では3月まで1科目ずつ講義が行われるのですが、各科目最後の授業は科目別答案練習という事になっています。それなりに復習していたので、多くの科目はほぼ上位20%に入ることができました。しかし、直前答練では一気に上位40%へと落ち込みました。原因は単純で、科目別は全国初学者コース選択者が対象であるのに対し、直前答練は上級者コース選択者と合同だったのです。参りました。それまでは講義+弱小+電車の中+家でちょっと という勉強ペースだったのですが、これではアカン!という事に気づかされました。初学者対象の科目別答練で多少出来ていただけに、油断があったのです。ちょうどこの頃からエンジンがかかりはじめました。

☆合格の目安
合格率は18%前後をふらふらしながら推移してます。だから、上位20%にもぐりこむのが目標の一つとなるのです。


■ステキなダンディーがいっぱい!今すぐ弱小へ!!!■


99年6〜7月
 模試シーズン到来。日本マンパワーと大原の模試を受けました。どちらも上位40%程度のでき。自分ではまいったなぁ・・・と思ってましたが、過去の合格者の方の御意見を伺うと、みなさんその程度のできだったと聞いてちょっと安心。模試は自分の通信・通学している学校のもの+別の一社 と二回受けるのをお勧めします。特にマンパワーは受験数が多いので、自分の位置を知るにはお勧めです。 個人的には、自分の通学する予備校の点数が高いのに、他社の点数は低いという状態の場合は注意するべきだと思います。やはり予備校単独で勉強してると、どうしても知識が偏るような気がします。幅広く全体的にそこそこの出来、というのが良いのではないでしょうか。もちろん全体的にすばらしくできれば一番いいのですが。
時間面では2〜3H/平日、5〜10H/休日 ペースでした。ちなみに6〜7月は合計220時間程度の勉強量です。う〜ん、相当やったと思ったのに、意外に少なかったですね。これは電車内、勉強会等全て含みの時間です。休日は主に大原の自習室を利用しました。自宅では勉強できない質なんです。ついついさぼっちゃう。
模試でのアウトプットは絶対経験しておくべきことです。今回、合格したのは、模試でアウトプットを反省し、本番までにアウトプットを練習できたことです。これは主に弱小で行ったのですが、弱小のみんなのアドバイスは本当に試験に生きました。


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99年8月
 試験!なにはなくとも本番試験!密かな必需品はセーター。クーラー対策にもってったのですが、座布団がわりにしてました。長丁場ですから、けっこーおケツが痛くなるのです。痔ではなくても痛くなるのです。これは模試での経験を反映させました。それと、必殺のヤクブツ。過去、二回の模試で二回とも居眠りこいた私の問題は、眠気防止対策でした(ちゅーか、寝てどーすんねん!ホントに)。居眠りしちゃうこと自体が問題なのですが(当たり前やんけー)、昼間は駄目なんですよー。勉強中に、自分の集中できる時間帯は夕方で、昼飯直後は眠くなるというのを把握してました。生活パターンの変更で対応しようと思ったのですが、結局できず・・・ヤクブツ対応。一般薬局で販売してるものっすからね、念のため。実際は、本番では集中力が高く、必要なかったかなと思いましたケド。「とにかくやれる事は全て注ぎこむ」この精神のもと、勉強面、体調面、精神面、全てを本番試験をピークにするように整えました。「合格するためにはなんだってやってやる。やったったるよぉ」」という気持ちは持ちつづけました。
 おかげさまで、振り返って考えると、多くの点で本当に上手くいったと思います。試験当日は僕のピークであったことは間違いないです。答案内容も自分の力量では最高のものを書けたつもりです。正直、解答再現しても本番より良いものは書けないという程ベストの解答ができたと思います。


■弱小勉強会:ウラ情報発信中!さぁ、君もげっちゅだ!■


全体を通して
今まで触れられなかった合格した要因を少し書き留めておきます。
・かず@浦和 さんの存在
 弱小に参加してモチベーション面で一番効果があったのは、実はかず@浦和さんの存在です。早くからかず@浦和さんは合格間違い無し!といろんな方から言われてましたが、僕は勝手にライバル宣言をしてました。自分には負けず嫌いな所があるのを分かっていたので、常に僕より上にいるかず@浦和さんの存在は非常に重要だったのです。弱小では冗談とはいえ、いろいろ失礼な事を言いましたが、本当に感謝・尊敬してます。未だに手届かず、ですが、これからもよろしくお願いします。
・MD
 弱小で白書のテープを頂きました。それをMDに落とし込み、持ち歩きました。歩いてるときも勉強できるわけです。音声化する場合は、テープよりMDが間違いなくイイです。やらなかったのですが、問題集を吹き込むのも効果大だと思います。MDのいいところは編集が可能、頭出しがテープより全然早いといったところでしょうか。これは新たなツールとして積極的に採用してよいと思います。録再タイプのポータブルMDで4万くらいでした。ちょっと高いですが、お勧めです。
・書籍
 基本的に大原のテキスト+白書で進めたので、一般書籍はあまり読みませんでした。テキスト以外で定期的に読んだのは・・・
  日経新聞
  日経情報ストラテジ
 読めなかったけど、読むべきだったのは・・・
  企業財務入門
 書籍に限らず、CUGお勧めの「500選問題集」すら弱小でやったとこ以外はまともに解いてません。これは、知識獲得の基本方針として「大原に全面的に頼る」と決めていたからです。金払ってんだから利用できることは目一杯利用いたしました。微調整は随時行ってましたが、基本方針通りに進めたのは勝因の一つだと思います。
・自分を分析
 これは人によりけりですが、僕の場合、必死にがんばると失敗するという経験が非常に多いのです。どうも集中しすぎると一つの事に突っ込みすぎ、細かい所にこだわってしまうようなのです。だから、適度に手を抜いたり、たまに冷めた目で「こんなモン覚えられるわきゃねーじゃん」って開き直ってみたり、友人とバスケやったり、自分なりにバランス維持に努めました。
 勉強の時間配分にも気をつけました。苦手科目をなくすという方針のもと、模試等の順位などを常に整理し、弱点科目に時間を割くように気をつけました。経営もそうですが、方針の早期確立と環境に合わせた微調整は重要だと思います。
・過去の知識と連結させる
 FLICS #2(CUG)にて 生産管理論について考えるというのをアップしました。これは学生時代に学んだ事を簡単に書き留めたものなのですが、読んでいただければ分かる通り、中小企業診断士試験と関連があります。学生時代、会社の中などで経験してることは、何にせよそれは立派な資産なハズです。既に身につけている資産を利用しない手はありません。診断士試験を勉強中に、学生時代のノート等をひっぱりだし、読み返す事もしました。新たに覚え直すより、既知の資産を思い出す方が効率的だからです。幅広く、イロイロ試みてみましょう。どっかにヒントがあるかもしれません。なくても私は知りません。
・健康管理
 徹夜して15時間勉強したって、風邪引いて3日寝込んだら本末転倒ですよね。なんだかんだいって健康第一。でも食事はひどかったなー。ただでさえ痩せてるのに、さらに痩せてしまいました。会社の定期健康診断で、要再検査になってしまいました。あぁ、弱小最年少にしてこの身体・・・。

 さて、以上で体験記はおしまいです。質問がある場合、東京近郊の方はぜひの弱小勉強会へ足を運んでください。運んでくださいと書け!と脅されたから書いてるわけではないようにみえてやっぱり脅されてるのですが、皆様の参加を心よりお待ちしております。


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